機能性表示食品の届出表示は、成分の説明とあわせて対象者や機能を細かく定めている。パッケージだけを見ていると、その範囲を見落としやすい。ここでは葛の花由来イソフラボンを機能性関与成分とする届出を例に、届出表示の読み方を確認する。
機能性表示食品とはどんな制度か
機能性表示食品は、事業者が消費者庁に届け出ることで、食品表示基準に基づき機能性を表示できる食品表示の区分の一つである。国が個別に審査する特定保健用食品とは異なり、事業者の責任で届け出る仕組みになっている。
届け出られた内容は、消費者庁の届出情報検索で誰でも確認できる。商品名や届出番号から検索すれば、機能性関与成分名や表示しようとする機能性の文言を見ることができる。
機能性表示食品は医薬品ではないため、医薬品医療機器等法が定める医薬品的な効能効果に当たる表現は書けない。届出表示は、あくまで食品としての機能性の範囲にとどまる。
葛の花由来イソフラボンの届出表示を実例で読む
届出情報B381「葛の花イソフラボン青汁」の届出表示は、次の通りである。
「本品には、葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)が含まれます。葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)には、肥満気味な方の、体重やお腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)やウエスト周囲径を減らすのを助ける機能があることが報告されています。肥満気味な方、BMIが高めの方、お腹の脂肪が気になる方、ウエスト周囲径が気になる方に適した食品です。」
機能性関与成分名は「葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)」である。対象となる部位は、体重・お腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)・ウエスト周囲径の三つと読み取れる。
「減らす」ではなく「報告されています」と書かれている理由
B381の届出表示は「減らすのを助ける機能があることが報告されています」という形になっている。「減らす」と言い切らず、研究結果として「報告されています」と紹介する形式である。
この形式は、届出表示が特定の研究結果を紹介するものであって、効果を断定する表現ではないことを示している。
この文言を、商品や広告で「減らす」と言い切る表現に書き換えると、届出表示そのものとは異なる表現になる。景品表示法は、実際より著しく優れていると誤認させる優良誤認表示などを扱う制度であり、届出表示の文言を正確に読み、広告の表現と比べる視点が必要になる。
対象は「肥満気味な方」に限定されている
B381の届出表示には、対象者について「肥満気味な方、BMIが高めの方、お腹の脂肪が気になる方、ウエスト周囲径が気になる方に適した食品です」と記載されている。届出情報H900「Oi gurt(オイグルト)」の届出表示でも、対象は同じく「肥満気味な方」とされている。
この機能性は、すべての人に当てはまる報告ではなく、対象者を限定した範囲での報告である。自分がBMIの高さやお腹の脂肪、ウエスト周囲径のいずれかに当てはまるかどうかを、購入前に確認する視点が求められる。
購入前に届出表示を自分で確かめる方法
商品のパッケージには届出番号が記載されている。この番号を消費者庁の届出情報検索に入力すれば、届出者が消費者庁に提出した表示内容を確認できる。
確認する際は、まず機能性関与成分名を照合し、次に表示しようとする機能性の文言を読む。届出情報H182「キリン iMUSE(イミューズ) 免疫ケア・内臓脂肪ダウン」のように複数の成分を含む商品では、成分ごとに届出表示が分かれて記載されている場合もあるため、どの成分に対する表示かをあわせて確認する必要がある。
最後に、広告やパッケージのうたい文句が、届出情報検索で確認した届出表示の文言と一致しているかを比べる。表現が言い換えられ、断定的になっていないかを見ることが、購入前の判断材料になる。




