GABAという成分名だけでは、血圧向けなのか、ストレス向けなのか分からない。機能性表示食品制度では、事業者が科学的根拠にもとづいて届出表示を自ら作成する仕組みが消費者庁の届出等に関するガイドラインで定められている。そのため同じ成分でも、血圧・肌・ストレスなど、届出表示のジャンルは商品ごとに異なりうる。GABAを例に、実際の届出表示を見比べる。
血圧が高めの方向けの届出表示
届出情報 B386「GABA(ギャバ)」の届出表示には、次のように書かれている。
「本品にはGABAが含まれます。GABAには血圧が高めの方に適した機能があることが報告されています。」
この「〜報告されています」という書き方は、効果を断定するものではない。研究の結果としてそうした報告があることを紹介する表現であり、誰にでも同じ機能を約束するものではない。
精神的ストレスを緩和する届出表示
届出情報 B373「こころ鮮明茶」の届出表示には、次のように書かれている。
「本品にはGABAが含まれています。GABAには事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能があることが報告されています。」
血圧向けの表示とは異なる方向性である。同じGABAという成分でも、事業者が選んだ根拠によって、届出表示の内容は血圧にもストレスにもなりうる。
一つの商品に二つの機能が書かれた例
血圧向けとストレス向けの表示は、別々の商品にしか出てこないわけではない。届出情報 B321「GABA(ギャバ)」の届出表示には、次のように書かれている。
「本品にはGABAが含まれます。GABAは、血圧が高めの方の血圧を下げる機能と、事務的作業による一時的な心理的ストレスを緩和する機能があることが報告されています。」
一つの届出表示の中に、血圧を下げる機能と精神的ストレスを緩和する機能の両方が書かれている。GABAは商品によって、機能が一つだけの場合もあれば、複数が併記される場合もある。
商品を選ぶときは成分名でなく届出表示を見る
ここまで見てきたように、GABAという成分名だけを見ても、血圧向けなのかストレス向けなのか、あるいはその両方なのかは分からない。パッケージに書かれた届出表示の文言を確認する必要がある。
消費者庁の届出情報検索は、誰でも届出番号や商品名から個別の届出表示を調べられるデータベースである。手元の商品の届出番号が分かれば、その商品がどの機能を報告しているかを確かめられる。
商品を選ぶときは、成分名の一致だけで判断せず、届出表示に書かれた文言そのものを読むことが手がかりになる。同じ成分でも、届出表示が指す機能は商品ごとに異なる。




