「肌荒れを防ぐ」と表示された商品を見て、化粧品か医薬部外品かで迷う読者は多い。どちらの区分にも同じ言葉が使われることがあり、言葉だけでは判断がつかない。ここでは制度上の区分の見分け方を、容器や広告の表示に沿って整理する。
「肌荒れを防ぐ」は化粧品にも医薬部外品にもある表示
医薬品医療機器等法では、化粧品と医薬部外品は別の区分として定められている。両者は目的や承認の手続きが異なる制度だが、表示に使われる言葉そのものは重なることがある。
「肌荒れを防ぐ」という表示を見かけたとき、その言葉の意味を読み取るだけでは、どちらの区分の商品かは分からない。区分を知るには、言葉の中身ではなく、容器や広告に書かれている別の表示を確認する必要がある。
化粧品の56項目にある「肌荒れを防ぐ」とその周辺の項目
厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」の別表第1には、化粧品として表示してよい効能の範囲が56項目にわたって定められている。このうち(22)には「肌荒れを防ぐ」がある。
同じ別表第1には、(19)「肌を整える」、(21)「皮膚をすこやかに保つ」、(28)「皮膚の乾燥を防ぐ」も含まれている。これらはいずれも「防ぐ」「整える」「保つ」という言い方でとどまっており、範囲の内側にある表示である。
医薬部外品(薬用化粧品類)にも「肌あれ、あれ性を防ぐ」がある
一方、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」別表4-1には、医薬部外品のうち薬用化粧品類について、効能効果の範囲が示されている。この範囲には「肌あれ、あれ性を防ぐ」という表示が含まれる。
この表示も、化粧品の(22)「肌荒れを防ぐ」と同じく「防ぐ」という言い方の範囲内にある。医薬部外品は化粧品とは制度上別の区分だが、実際に使われる表示の言葉は近いものになっている。
同じ言葉でも区分は文字面からは決まらない
ここまで見たとおり、「肌荒れを防ぐ」という言葉そのものからは、それが化粧品の表示なのか医薬部外品の表示なのかを判別することはできない。同じ言葉が両方の範囲に存在するためである。
区分を見分けるには、容器や広告に書かれている区分の表示を確認するとよい。「医薬部外品」という文字が書かれていれば、その商品は医薬部外品の区分にあたる。
その文字が見当たらない場合は、化粧品の区分として扱われている表示だと考えてよい。区分の表示は効能の言葉とは別の場所に記載されているため、両方を確認する必要がある。
選ぶときに気をつけたいこと
どちらの区分でも、一覧に載っているのは「防ぐ」「整える」「保つ」という言い方である。化粧品なら別表第1の56項目、医薬部外品なら別表4-1が、その一覧にあたる。
商品を選ぶときは、表示されている効能の言葉がこの一覧の側にあるかを見るとよい。一覧はどちらも誰でも読めるので、迷ったら言葉のほうを一覧で探せる。
購入前には、まず容器や広告にある区分の表示を確認し、それから効能の言葉を読むという順番を意識すると、区分と表示の関係が分かりやすくなる。




